こんにちは!マーチングの世界にどっぷり浸かって早20年、今ではすっかり「頼れる先輩(自称)」のポジションに落ち着いているブロガーです。
さて、今日のテーマは、マーチングバンドにおいてある意味もっともマニアック、でも一度ハマると抜け出せない沼のような魅力を持つパートについてお話しします。
そう、「メロフォン(マーチングホルン)」です!
「えっ、メロフォン? ホルンと何が違うの?」
「なんか形が変なトランペットみたい…」
「地味そう…」
なんて思ってませんか? 正直、僕も最初はそう思ってました(笑)。
でもね、ぶっちゃけて言います。
メロフォンこそが、マーチングサウンドを「マーチングたらしめている」正体なんです!
あの独特の「バリバリッ!」とした突き抜ける音、そしてバラードでのとろけるような甘い音色…。あれはトランペットにも、コンサート用のフレンチホルンにも出せない、メロフォンだけの専売特許なんですよ。
今回は、20年以上この世界を見てきた僕が、メロフォンとマーチングホルンの「内声の美学」について、建前抜きでガッツリ語り尽くします。初心者の方にもわかりやすく解説するので、ぜひ最後まで付き合ってくださいね♪
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そもそも「メロフォン」って何者?ホルンとの決定的な違いをぶっちゃけ解説
まずは基本のキからいきましょう。マーチングを知らない人に「メロフォン吹いてる」って言うと、9割くらいの確率で「え、携帯電話(テレフォン)?」って聞き返されますよね(笑)。これ、メロフォン奏者あるあるです。
メロフォンとは、一言で言えば「マーチングのために進化したホルン」です。
吹奏楽やオーケストラで使われる「フレンチホルン」って、カタツムリみたいにグルグル巻いていて、ベル(音が出るラッパの部分)が後ろを向いていますよね? あれ、座って演奏する分には最高に美しい響きがするんですが、動き回るマーチングだとちょっと不都合が多いんです。
そこで登場するのがメロフォン。見た目は大きなトランペットみたいで、ベルが「前」を向いています。
見た目はフレンチホルン、中身はトランペット!?その構造の秘密
「なんでわざわざ楽器を変えるの?」って思いますよね。
一番の理由は「音を前に飛ばすため」です。
マーチングは基本的に、広い体育館やスタジアムで演奏します。フレンチホルンのようにベルが後ろを向いていると、音が後ろに逃げてしまって、お客さんに届く頃にはモワッとした音になっちゃうんですよ。これじゃあ、迫力が出ないじゃないですか?
だから、ベルをガバッと前に向けた形状にしているんです。これを「ベルフロント」と言います。
さらに、構造的にも大きな違いがあります。フレンチホルンは「ロータリーバルブ」という回転式のスイッチを使いますが、メロフォンはトランペットと同じ「ピストンバルブ」を使うことがほとんどです。
これ、何が良いかっていうと、「片手で持ちやすい」んですよ!
マーチングって、楽器を構えながら歩いたり、走ったり、時には踊ったりするじゃないですか? フレンチホルンの持ち方だと、激しい動きに耐えられないんです。でもメロフォンなら、トランペットのようにガシッと握れるので、どんなに激しいドリル(動き)でも楽器が安定します。
僕の経験的にも、フレンチホルン奏者が初めてメロフォンを持つと、「えっ、右手の位置どこ!?」ってパニックになりますが、慣れるとこのホールド感の良さに感動しますよ♪
ぶっちゃけ「音程」と「操作性」はどうなの?20年選手のリアルな感想
さて、ここからはちょっと意地悪な(?)本音タイムです。
ズバリ言いますね。
メロフォン、正直言って音程はめちゃくちゃ取りにくいです(笑)。
「えー!ダメじゃん!」って思いました? いやいや、ちょっと待ってください。これには理由があるんです。
メロフォンは、F管(エフかん)という調性の楽器が多いんですが、管の長さや構造上、どうしても特定の音程が上ずったりぶら下がったりしやすい癖があります。特に高音域に行くと、「あれ?ツボどこ?」ってなることもしばしば。
コンサート用のフレンチホルンが、いかに精密に作られているかを痛感する瞬間ですね。
でもね、その「不安定さ」こそが、メロフォンの魅力でもあるんです!(無理やり言ってるわけじゃないですよ!)
あのちょっと暴れるような吹奏感が、フォルテッシモ(大音量)で吹いた時に、独特の「割れたような」「叫ぶような」エキサイティングなサウンドを生むんです。整いすぎた優等生じゃない、ちょっとヤンチャな響き。これがマーチングの熱量とマッチするんですよね。
操作性に関しては、ピストンなので速いパッセージ(細かい音符の動き)も得意です。「タタタタッ!」と歯切れよく演奏できるのは、ロータリー式のホルンにはない強みですね。
「マウスピース問題」に終止符を!アダプターって何?
ここで初心者が一番悩むポイント、「マウスピース」について触れておきましょう。
メロフォンには、大きく分けて2通りの吹き方があります。
- メロフォン専用のマウスピースを使う
トランペットのマウスピースを大きくしたようなカップ型です。音の立ち上がりが鋭く、バリバリ吹きたいならこっち。 - フレンチホルンのマウスピースに「アダプター」をつけて使う
普段吹奏楽でホルンを吹いている人は、こっちの方が口に馴染みます。音色は少し柔らかくなります。
僕の個人的なオススメとしては…「マーチングらしい音を出したいなら、頑張って専用マウスピースに慣れろ!」です。
ホルンのマウスピースを使うと、どうしても音がこもりがちになっちゃうんですよね。せっかくベルが前を向いているんだから、専用マッピで「スコーン!」と抜ける音を出した方が、吹いていて気持ちいいですよ♪
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マーチングバンドにおける「中音域(ミドルボイス)」の重要性
さて、楽器の特性がわかったところで、次は「役割」の話をしましょう。
メロフォンやマーチングホルンが担当するのは、バンドの中音域、いわゆる「ミドルボイス」です。
ぶっちゃけ、メロディーを担当するトランペットや、低音で支えるチューバに比べると、「何やってるのかわかりにくい」と思われがちですよね?
でも、断言します。
中音域が下手なバンドは、絶対に上手く聞こえません。
なぜメロフォンがそこまで重要なのか? その「美学」を3つの視点から掘り下げます。
メロディーとベースを繋ぐ「最強の接着剤」
想像してみてください。食パンに、ハムだけ挟んだサンドイッチを。
…なんかパサパサして味気ないですよね?
そこに、マヨネーズやチーズ、レタスが入ることで、初めて「美味しいサンドイッチ」として完成するじゃないですか。
マーチングバンドも全く同じです。
- トランペット(高音) = ハム(具材)
- チューバ(低音) = 食パン(土台)
- メロフォン(中音) = マヨネーズ&チーズ(接着剤&コク)
メロフォンがいないと、高音と低音の間がスカスカになって、バンド全体のサウンドが薄っぺらくなっちゃうんです。専門的な言葉で言うと「倍音(ばいおん)」が埋まらない状態ですね。
メロフォンが豊かな音でハーモニーを奏でることで、トランペットの輝きが増し、チューバの深みが引き立つ。まさに「縁の下の力持ち」にして「サウンドの支配者」なんです。
僕も現役時代、メロフォンパートが覚醒した瞬間に、バンド全体の音が「ゴージャス」に変わるのを何度も体験しました。あの鳥肌が立つ瞬間は、中音域担当にしか味わえない特権ですよ♪
おいしい「対旋律(オブリガート)」の主役は君だ!
「でも、ずっとハーモニーばっかりでつまんない…」
そんなことありません! マーチングのアレンジ(編曲)において、メロフォンにはめちゃくちゃ「おいしい」役割が与えられることが多いんです。
それが「対旋律(オブリガート)」です。
例えば、サビでトランペットが朗々とメロディーを歌い上げている時。その後ろで、
「パラララ~♪ ティア~ラ~♪」
みたいに、華やかに動き回るフレーズが聞こえてきませんか? あれ、大体メロフォンです(笑)。
主役(メロディー)を引き立てつつ、隙間を縫って自己主張する。まるでドラマの名脇役のような渋いカッコよさ。
「主役は譲ってやるけど、一番テクニカルなことやってるのは俺たちだからな」
という、職人気質なプライドを持てるのがこのパートの魅力ですね。
特にアメリカのトップ団体(DCIなど)のショーを見ると、メロフォンパートが全員で超高速パッセージをユニゾン(同じ音)で吹き切るシーンがあります。あれはもう、主役を食うレベルのカッコよさですよ!
強烈な「アタック」と「音圧」で観客を圧倒する
メロフォンのもう一つの武器、それは「音圧」です。
先ほど「音程が不安定で暴れやすい」と言いましたが、これを逆手に取ると、「爆発的なインパクト」を出せるということになります。
曲のクライマックス、全員で「ジャーン!」とコードを鳴らす時。
メロフォンパートが遠慮せずに息を吹き込むと、バンド全体の音に「芯」と「厚み」が加わります。まるで壁が迫ってくるような音圧。
特に、アクセントが付いた音符での「パァーン!」という破裂音に近いアタックは、メロフォンにしか出せません。トロンボーンやユーフォニアムとも違う、少し金属的でワイルドな響き。
この「響き」こそが、マーチングファンを虜にする正体なんです。
「うるさい」と「迫力がある」は紙一重ですが、上手いメロフォンパートは、このギリギリのラインを攻めて、会場の空気をビリビリ震わせます。これ、吹いてる側もめちゃくちゃ気持ちいいんですよ(笑)。
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メロフォン/ホルンパートで輝くための実践テクニック
ここまで読んで、「メロフォン、ちょっとカッコいいかも…」と思ってくれたあなた。
ここからは、実際にメロフォンを吹く上で意識すべき、実践的なテクニックをお伝えします。
20年以上の経験から言わせてもらうと、メロフォンは「ごまかしが効かない」楽器でもあります。だからこそ、基本が大事なんです。
ベルの角度命!「5m8歩」だけじゃない、視覚効果
マーチングには「5m8歩(5メートルを8歩で歩く)」という基本の歩幅がありますが、メロフォン奏者がそれ以上に気にしなきゃいけないのが「ベルの角度」です。
メロフォンはベルが大きいので、少しでも角度がズレると、遠くから見た時にめちゃくちゃ目立ちます。
「あ、あいつ疲れてベル下がってるな」
「一人だけベルが上向いてるな」
これがバレバレなんです(泣)。
特に注意したいのが、「マークタイム(足踏み)」をしている時。足の動きにつられて楽器が上下に揺れていませんか?
上半身は彫刻のように固めて、下半身だけが動く。これが理想です。
僕の練習法としては、ベルの先にペットボトルを乗せて落ちないように足踏みする…なんてスパルタなこともやりましたが(笑)、要は「脇をしっかり締めて、体幹で支える」ことが重要です。
ベルの高さがピシッと揃ったメロフォンパートの横一列(カンパニーフロント)は、それだけで芸術品のように美しいですよ!
スタミナ管理とブレスコントロールの極意
メロフォンは、正直言って「しんどい」パートです。
なぜなら、休みが少ないから(笑)。
メロディーもやる、ハーモニーもやる、対旋律もやる。曲中ずーっと吹きっぱなしなんてこともザラです。
そこで大事なのが、「効率的なブレス(息継ぎ)」です。
初心者のうちは、肺いっぱいまで吸おうとして肩が上がってしまいがちですが、マーチングではNG。肩が上がると楽器が揺れるし、歩き方も不安定になります。
「お腹周りを膨らませるように、短時間で深く吸う」
これを徹底してください。
また、カンニングブレス(パート内でタイミングをずらして息継ぎすること)の技術も必須です。「ここは俺が吸うから、お前は吹いててくれ」という阿吽の呼吸。これができると、パートとして途切れないロングトーンが可能になります。
仲間との信頼関係が試される瞬間ですね♪
「歌うように」吹くためのイメージ戦略
最後に、表現力の話。
メロフォンは構造上、どうしても音が「直球」になりがちです。でも、バラードなんかではホルンのような「包み込む優しさ」も求められます。
ここで役立つのが「イメージの切り替え」です。
- 元気な曲: トランペットになったつもりで、鋭くアタックする!
- バラード: ベルから出る音が、スモークのようにモワ~っと広がるイメージを持つ。
精神論に聞こえるかもしれませんが、管楽器は「頭の中で鳴っている音」がそのまま出ます。
特にメロフォンは、マウスピースへの唇の当て方や息のスピードで、音色をガラッと変えられる楽器です。ただ楽譜通りに吹くのではなく、「今はホルン役」「今はトランペット役」と演じ分ける意識を持つと、一気に演奏がプロっぽくなりますよ。
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まとめ:メロフォンこそがマーチングの華である!
いかがでしたか?
今回は、マーチングにおけるメロフォン(ホルン)の魅力について、僕の経験を交えて熱く語らせてもらいました。
正直、最初は「形が変」とか「音程が悪い」とか、マイナスなイメージを持つこともあるかもしれません。練習もハードだし、トランペットほど目立たないこともあります。
でも、メロフォンがないマーチングなんて、炭酸の抜けたコーラみたいなものです!
あの突き抜けるような中音域の響き、バンド全体を包み込むハーモニー、そして時折見せる主役級のオブリガート。
これらに誇りを持って演奏できるようになった時、あなたはもう立派なマーチング通であり、最高のプレイヤーです。
もし今、メロフォンを担当していて「しんどいなぁ」と思っている人がいたら、自信を持ってください。
あなたのその音が、バンドのクオリティを決めているんですから!
これからも、その素敵な「変な形の楽器」で、最高の音楽を奏でてくださいね♪
僕も客席から、メロフォンの音が飛んでくるのを楽しみにしています!
