はじめに:スーザフォン・チューバは「重い」だけじゃない!バンドの真の支配者は君だ
こんにちは!マーチングバンドの世界にどっぷり浸かって早20年以上。プレイヤーとしても指導者としても、数えきれないほどのショーを経験してきた「先輩」ブロガーです♪
さて、今回のテーマはズバリ「スーザフォン(マーチングチューバ)」です!
これからマーチングを始める人、あるいはパート決めで「体が大きいから」という理由だけで(失礼!笑)スーザフォンを勧められている人、正直どう思ってますか?
「重そう…」
「地味そう…」
「持ち運びが大変そう…」
はい、ぶっちゃけ言います。全部その通りです!(笑)
身も蓋もないですが、スーザフォンは重いし、デカいし、メロディを吹く機会はトランペットに比べたら圧倒的に少ないです。練習後の疲労感もハンパじゃありません。
でもね、これだけは断言させてください。
一度その「重さ」と「低音の響き」を知ってしまったら、もう他の楽器には戻れないくらいの強烈な快感があるんです。バンド全体を自分の音で包み込み、テンポを操り、音楽を支配する…。そんな「大黒柱」としての特権階級的な楽しさが、この楽器には詰まっているんですよ♪
今回は、20年以上の経験を持つ僕が、スーザフォンとチューバの魅力を本音全開で、暑苦しく(⁉)語り尽くします。これを読めば、あなたもきっと「重さは愛だ!」と叫びたくなるはずです。それでは、いってみましょう!
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ぶっちゃけ「重い」です。でもそれが「快感」に変わる瞬間があるんです!
まずは、誰もが最初に直面する現実的な問題、「重さ」について語りましょうか。ここを避けては通れませんよね。
初心者が最初にぶつかる壁「肩と腰の限界」
正直に言いますね。初めてスーザフォンを担いだ日、翌日の朝は起き上がれないかもしれません(笑)。
スーザフォンって、グラスファイバー製のものでも約10kg前後、真鍮(ブラス)製だと12kg〜15kgくらいあったりします。これを左肩一点で支えるわけです。想像してみてください。10kgのお米の袋を肩に乗せて、炎天下の中で動き回る姿を。
初心者のうちは、左肩にアザができるのは通過儀礼みたいなものです。「肩が砕けるかと思った…」なんて弱音を吐く新入生を何人も見てきました。
でもね、不思議なことに人間って慣れるんですよ。最初はあんなに辛かった重さが、数ヶ月もすれば「身体の一部」みたいにフィットしてくるんです。20年やってる僕の経験的には、肩の皮が厚くなるというよりは、「楽器の重心を骨格で捉えるコツ」を体が覚える感覚に近いですね。
それに、この重さがあるからこそ得られる「安定感」があるんです。軽い楽器だと風に煽られたり、激しい動きでブレたりしやすいんですが、スーザフォンはどっしり構えているので、多少のことでは動じません。まさに「不動の巨神」になったような気分になれますよ♪
「5m8歩」で感じる、自分だけの重力
マーチングには「5m8歩(ごめーとるはっぽ)」という基本用語があります。これは5メートルの距離を8歩で歩く、歩幅62.5cmのステップのことです。マーチングの命とも言える基本動作ですね。
トランペットやフルートの人が軽やかにステップを踏んでいる横で、僕らスーザフォン隊はどうしているかというと…、まるで戦車のように進撃しています(笑)。
重い楽器を担いで正確な歩幅を刻むのは、正直かなりの筋力と体幹が必要です。上半身がブレると音が揺れてしまうので、腰から下だけで衝撃を吸収しなきゃいけない。これを「ロールステップ」なんて呼んだりしますが、スーザフォン奏者の足腰の強さはバンド内でも随一です。
でも、この「重さをコントロールして歩く」感覚がまた楽しいんですよ。ズシッ、ズシッという自分の足音と、楽器の振動がリンクして、地面を踏みしめるたびに「俺がこのバンドを進めているんだ!」という謎の全能感が湧いてきます。
コンテ(動きの設計図)で、スーザフォンが一列に並んで前進してくるシーンなんかは、客席から見ても圧巻の迫力です。あの「壁が迫ってくるような圧力」を出せるのは、この重さがあるからこそなんです。
20年やってて思う「重さ=音の厚み」という真実
楽器の重さは、実は音の重さにも直結しています。
軽いプラスチックの楽器と、金属の塊のような楽器では、やっぱり響きが違うんですよね。スーザフォンやマーチングチューバのあの巨大な管体は、豊かな倍音を生み出すための「鳴るための質量」なんです。
僕が長年演奏してきて感じるのは、「重い楽器を鳴らしきった時の振動は、骨まで響く」ということです。
フォルテシモで「ブォーーーン!」と吹いた時、楽器全体が震えて、その振動が肩から背骨、そして足の裏まで伝わるんです。まるで自分が巨大なスピーカーになったような感覚。これは他の軽量な楽器では絶対に味わえない、低音奏者だけの特権です。
「重くてしんどいなぁ」と思う日もありますが、その重さがそのまま「音の厚み」となって観客に届いていると思えば、その重さすら愛おしくなってくる…はずです!(笑) まぁ、練習後のマッサージは必須ですけどね。
そんな過酷な練習を少しでも快適にするために、僕が初心者に絶対おすすめしているのが「肩パッド」です。これがあるだけで、寿命が3年は伸びますよ(笑)。
バンド全体を「支配」しているのは、実は指揮者じゃなくて僕らです(笑)
ちょっと過激な見出しにしちゃいましたけど、これは半分冗談で、半分以上は本気(マジ)です。
マーチングバンドにおいて、音楽的な主導権を握っているのは誰か? メロディを吹くトランペット? 指揮をするドラムメジャー? いえいえ、テンポとハーモニーの土台を作るスーザフォン/チューバなんですよ。
テンポの決定権はズバリ、低音にあり
マーチングは歩きながら演奏するので、テンポキープが命です。もちろん、バッテリー(打楽器隊)のスネアやバスドラムがリズムを刻んでくれますが、管楽器隊(ホーンズ)の中でテンポの基準になるのは、間違いなく低音パートです。
なぜなら、僕らが吹くのは「オンビート(1拍目、3拍目)」が多いから。ベースラインが「ブン、ブン、ブン、ブン」と正確に刻まれていなければ、メロディ隊は安心して歌うことができません。
もし僕らが少しでも走ったり(速くなったり)、モタったり(遅くなったり)したらどうなるか? バンド全体が崩壊します。
逆に言えば、僕らがテンポをガッチリ支配していれば、バンド全体が引き締まるんです。後ろからバンド全体を操っているような、「黒幕」的な快感…。これこそが低音パートの醍醐味なんですよね♪
20年やってると、前の列を歩いているトランペットの子が疲れて足がもつれそうになっている時に、後ろから強めの音でベースを刻んであげて、「ほら、ここだよ!頑張れ!」って背中を押してあげることもできるようになります。まさに縁の下の力持ち、頼れるアニキ・アネキのポジションなんです。
「ホーンズ(管楽器隊)」を支える大黒柱としてのプライド
音楽理論的な話を少しだけ噛み砕いてすると、バンドのサウンドは「ピラミッド」のようなバランスが良いとされています。
一番下が低音(チューバなど)、真ん中が中音(ホルン、トロンボーンなど)、一番上が高音(トランペットなど)。このピラミッドの底辺が広く、どっしりしていないと、上に乗っかる高音は綺麗に響かないんです。
僕らが吹く音は、和音の「ルート(根音)」と呼ばれる一番基礎の音が多いです。ドミソの和音なら「ド」の音ですね。この根音がしっかり鳴っていないと、いくらトランペットが綺麗な「ミ」や「ソ」を吹いても、和音として美しく聞こえません。
「俺がこの和音を支えているんだ」
「私の音がなければ、君たちは輝けないんだよ?」
…なんていう、ちょっと上から目線なプライドを密かに持てるのも、このパートの特権です(笑)。目立たないけれど、バンドのサウンドクオリティを決定づけるのは、間違いなく僕ら低音パートの「音の質」なんです。
ぶっちゃけ、目立たないけど一番オイシイ役回り
「でもやっぱり、ソロとか目立つパートがやりたい…」
そう思う気持ちもわかります。確かにスーザフォンにメロディが回ってくることは稀です。基本はずーっと伴奏です。
でもね、たまーに来るんですよ。「ここぞ!」という決め所が。
曲のエンディングや、盛り上がりの直前で、低音が一発「ブォーーーン!!」とロングトーンを響かせる瞬間。あるいは、ブレイク(全員が休む瞬間)で低音だけがフレーズを吹く瞬間。
この時の「オイシサ」といったら、もう言葉にできません!(笑)
普段は大人しく支えている大男が、ここぞという時に本気を出して場をさらう。ギャップ萌えというか、必殺仕事人というか。その一瞬のために、日々の地味なロングトーン練習を頑張れると言っても過言ではありません。
観客のお腹に直接響くような音圧を出せるのは僕らだけ。拍手喝采を浴びるトランペットの後ろで、「ふふん、今の迫力は俺のおかげだな」とニヤリとするのが、ベテラン・チューバ吹きの楽しみ方なんです♪
そんな「正確なテンポ」と「良いピッチ」をキープするためには、日頃からのチューナーとメトロノームでのチェックが欠かせません。スマホアプリもいいですが、専用機を持つのが「デキる奏者」の第一歩ですよ。
意外と知らない?スーザフォンならではの「視覚的」な魅力とテクニック
音の話ばかりしてきましたが、マーチングは「魅せる」要素も重要ですよね。実はスーザフォンって、ビジュアル面でも最強の武器を持っているんです。
あの「白いベル」は最高のキャンバス!
スーザフォン最大の特徴といえば、あの頭上にそびえ立つ巨大な朝顔(ベル)ですよね。あれ、ただ音を前に飛ばすためだけにあるんじゃないんです。
マーチングバンドによっては、あのベルにカバー(ベルカバー)をかけます。そこにバンドのロゴが入っていたり、チームカラーになっていたり。つまり、スーザフォンは「歩く看板」なんです!
集合写真を撮る時、必ず一番後ろにスーザフォンが並びますよね? あれは顔が見えるようにという配慮もありますが、あの巨大なベルが背景にあるだけで、写真全体がグッと締まるからなんです。
ショーの演出で、ベルを左右に振ったり、回したりするアクション(ギミック)を入れることもあります。あの白い巨大な円盤が一斉に動く様子は、遠くの客席から見てもめちゃくちゃ目立ちます。「音だけじゃなく、視覚でも支配する」。これがスーザフォンの隠れた魅力なんです。
「ベルアップ」の迫力が段違い
マーチングには「ベルアップ(楽器を構える動作)」というアクションがあります。
トランペットなどがシャキッと楽器を上げるのもカッコいいですが、スーザフォンが一斉に体の向きを変えたり、ベルの角度を揃えたりした時の「壁のような圧迫感」は別格です。
特に、ドリル(隊形移動)の中で、スーザフォン隊が最前列に出てきて演奏するシーン(フィーチャーと言ったりします)。この時ばかりは主役です。巨大な楽器がズラリと並び、観客に向かって低音を浴びせる。この時の「俺たちを見ろ!」という高揚感は、何物にも代えがたいですね。
20年やっていても、本番のフィールドでスーザフォン隊だけで並んで演奏する瞬間は、毎回鳥肌が立ちます。重い楽器を美しく構える姿勢、それ自体がひとつの芸術なんですよ。
メンテナンスも「デカい」からこそ愛着が湧く
最後に、ちょっとマニアックな話を。
楽器が大きいということは、メンテナンスも大変です。掃除をするにも、お風呂場でシャワーを使って丸洗い…なんてこともあります(まるで大型犬を洗っている気分です笑)。
ピストンも巨大だし、抜差管(スライド)も長い。オイルを差したり、グリスを塗ったりする面積も広いです。
でもね、この「手間がかかる感じ」がまた愛着を深めるんですよ。「こいつ、デカいくせに繊細なんだから…」なんて言いながら楽器を磨いている時間は、奏者にとって至福のひとときです。
特に屋外での練習が多いマーチングでは、砂埃や汗で楽器が汚れがち。こまめなメンテナンスをしてあげないと、すぐに機嫌を損ねてピストンが動かなくなったりします。練習終わりの疲れた体で、巨大な相棒を丁寧に拭き上げている時、「今日も一緒に戦ったな」という戦友のような絆を感じるんですよね。
大きくて高価な楽器ですから、長く付き合うためにも専用のスタンドやケア用品は必須です。地べたに置くのは厳禁ですよ!
まとめ:重さは誇り!君こそがバンドの心臓だ
いかがでしたか?
「重い」「デカい」「大変」…そんなネガティブなイメージを持たれがちなスーザフォンとチューバですが、その裏側には「バンドを支配する」という圧倒的な快感と、代わりのきかない重要な役割があることをお伝えできたでしょうか。
正直、楽な楽器ではありません。夏は暑くて死にそうになるし、肩は痛いし、移動のバスでは場所を取るし(笑)。
でも、20年以上この楽器に関わっている僕が心から思うのは、「低音が鳴らなきゃ、音楽は始まらない」ということです。
あなたがその重い楽器を担いで、最初の一音を「ブォーン」と鳴らした瞬間、バンド全体に命が吹き込まれます。その責任と誇りを、ぜひ全身で楽しんでください。
これからスーザフォンを始めるあなた、そして今まさに重さと格闘しているあなた。
君たちのその肩には、バンドの未来と、最高の音楽が乗っています。胸を張って(あ、姿勢良くね!)、その重厚なサウンドを響かせてくださいね!
それでは、フィールドでお会いしましょう♪
